創業1552 年のフォンジャラ醸造所は、ラヴォー地区の雄大なぶどう畑のほぼ中心に当たるエペスにあります。スイス最古の家族経営の醸造所で、現在のオーナーは13代目にあたるパトリック・フォンジャラ氏。 フォンジャラ家ならではのワインがあります。「パスリエ・ド・ラヴォー」と言う、干して乾燥させたぶどうから造る甘口ワインです。
イタリアやスペインと異なり、スイスにはこのようなスタイルの甘口ワインを生産する伝統はありません。だからこそパトリックさんはこのようなワインを造りたいと考えたのです。
ラヴォー地区で収穫されたシャスラを4ヶ月にわたって風通しの良い場所で乾燥させ、干しぶどう状にしてから圧搾して得られる濃厚な果汁は、250リットル容量のフレンチオーク樽で醗酵させ、1年以上寝かせてからボトリングします。
花梨のコンポートや熟した洋梨、アプリコットを思わせる豊かな風味、蜂蜜のようなテクスチュア、上品なバランスの良い甘みと酸味が、至福のひとときをもたらしてくれます。低アルコールで非常に軽快な造りであるのも魅力です。
フォンジャラ醸造所の詳しいご案内はこちら「パスリエ ドゥ・ラヴォー」
パスリエは干しぶどうのように乾いたシャスラを圧搾して得た糖度の高い果汁から造るデザートワイン。ぶどうは通常より早めに収穫し、風通しの良い場所で乾燥させます。パスリエ用のぶどうはモントルーの高台で栽培されています。猛暑に見舞われた2015年ヴィンテージは、収穫のタイミングとセラーワークに細心の注意を払い、アルコール度数を低く保っています。かりんとあんずの風味にあふれ、甘味と酸味のバランスも絶妙です。